ウクライナと中東の密接な関連 | 軍事作家 橋本 純の反戦ブログ

ウクライナと中東の密接な関連

消費者価格調査で、ついに灯油が18リットルあたりの単価で1000円を突破した。
これは、中東の情勢だけが影響しているわけではない。他の産油国の動向と密接に関連している。
特にウクライナは東欧産油国で重要な位置を持っており、現在の混乱状況が、波及的に日本に影響を与えていると考えて構わない。
すなわち、日本が中東産油国と優先的に購買の約束を行い、OPECに振り回された過去から、中米原油などにもバックアップの為のパイプを通したのであるが、欧州における原油ルートが、緊急時に何処を優先してくるかの読み違いで、結果的に各産油国(無論その中心は中東の産油国だ)が、原油価格の吊り上げを行い(現在は高値安定から下降方向だが、価格に反映されるのは三ヵ月後である)その挙句に、量的には問題なく確保できているのに、価格は青天井に近い勢いで上がってきたわけである。(既に抑制策を打ったのに、価格に歯止めがかからない原因は、主に政府の取り組みが不十分であるからだ)
いずれにしろ、単なる権益保護のために自衛隊を出した日本は、結果的に中東において、相変わらずのネギを背負った鴨を続けることになるのは、自明の理である。
即応的対応が、政府に課せられた、命題である。
これはどの国でも変わらない鉄則だ。
過去の慣例だの、文化などに拘って、結果的に恐慌状態に陥った国がいかに多いか、歴史を紐解けば、枚挙に暇が無い。
平和憲法護持も大事であろうが、より率先したアイデンティティの発露がなければ、日本の外交は未だ明治の三流外交を踏襲していると言っても過言ではないだろう。
では、そのアイデンティティとは?
無論、政府が率先し、諸外国が問題としている点を納得の行く形で解決し、同時に諸外国に日本という国の独自性を理解させ、友好の模範たることだろう。
まあ、今の政治家にその能力が無いのを理解した上で要求しているのは、これまでココログの方を読んできた人には判るであろう。
私は、常にWEBの上で、政府を扱うときは皮肉だけを中核に据えてきた。
これは、一市民がいかに是正を叫んでも、無意味であることの象徴的アイロニーであると、自ら吐露しておこう。
知人に国会議員もいる。
友人に市会議員もいる。
されど、政治には何の期待も持たぬ。だから彼らに、何の言葉も預けぬ。
我が毒舌は、単に彼らの腐敗を己の未熟と重ね合わせた上での自虐的嗜好に過ぎない。
しかし、私の持論は常のそこい存在している。
重ねて言おう。日本の政府に何の期待もしていない。だが、我々の安寧を奪うのであれば、公人として断固抗う覚悟はあると。