斎藤さんの安否は? | 軍事作家 橋本 純の反戦ブログ

斎藤さんの安否は?

大変気にかかりますね。彼のスキルを考えると、コンボイの統括指揮官であったことは間違いないですから、負傷して退却できず拘束された結果が、日本人だった。というのが、我々の横の連絡網での話し合いで出た推測の大半です。

総力戦研究会が定例でなくなってから、電話代がかさむようになったのは、幹事の責任なのか、発起人の責任なのか?(すいません、私にも責任あるってことですね。酒飲む機会を減らしてすまんです。作家諸氏および出版各社)

フランス外人部隊での特務曹長は、一般歩兵部隊の連隊長に匹敵する情報解析能力と同時に、実戦においても、生還確率の高い指揮能力を持っていたことを意味しています。

要人警護の資格を持つのがどれだけ大変なのかは、日本の警察におけるSPの基準からでも判別できます。(といっても、一般人はこれ調べるの大変でしょう。表向きの広報で発表されている以外の条件が、それこそ100項目以上あるのですから)

HARTは、湾岸戦争後にイラクをマーケットに設立された新興傭兵企業です。

傭兵会社は、文字通り戦地に準戦闘員を(実質的には民間兵士、ハーグ条約に保護されない奴らだ)を送り込む会社です。

この傭兵会社として最大手なのはエグゼクティブアウトカムズ社ですね。

同社が、アフリカを専門としているのは有名ですね。今もデビアス社と組んでダイアモンドの利権がらみで動いてます。

エグゼクティブ社は自社の航空機で36時間で一個大隊を世界中に送れる巨大傭兵会社ですが、彼らがシエラレオネで行ったことを考えると(そもそも駄目政権側に雇われるというのもなあ)イギリス人のモラルが、かつてのコンゴ内乱時の傭兵と大差ないのではと疑りたくなります。

HARTも本社はキプロスですが、これは税制対策。実質的司令部はイギリスにあります。

だいぶ話がずれたなっと。

斎藤氏は、事実上のヘッドハンティングでHARTに入っています。偶然とはいえ、テロリスト側はダイヤを手に入れたのも同じです。

しかも、斎藤氏は日本国籍を捨ててなかったことも、大きな要素です。

知っての通り、フランス外人部隊で契約を満了(もちろん延長は自由ですよ)すればフランスの市民権を得られるにも拘らず。

頭のいい人間でしたら、斎藤氏がすでに亡くなっていても、交渉をはじめるでしょう。

しかし相手が、単なる武装集団で、コマンダーがいない場合は、ネゴシエーターが相手を見つけられない場合もあります。(アフガンで旧ソ連兵がこういう目に会い、何故かゲリラ側に寝返る奴が結構いましたね。心情的に判るなあ。それにアジア系兵士が多かったしあの頃のアフガン侵攻部隊)

いずれにしろ、斎藤氏の生存は五分と勝手に推測してます。あくまで私個人の推測です。同じ作家の某氏など、最初から死んでたんじゃないのかなどと言ってます。う~ん。