反戦とは関係ないですが | 軍事作家 橋本 純の反戦ブログ

反戦とは関係ないですが

郵政の民営化、郵便事業だけを見ればドイツが見事に達成している事実を目の当たりにしてきましたから、きちんとした企業としての採算分割と、コスト計算さえ間違いなければ、可能なことでしょう。

ただし、私は早急な民営化には疑問をもちます。

特定局の問題が足かせになりすぎています。

完全国営組織であれば、逆に移行は簡単だったんですがね。

このままですと、黒字の運営を目指す前に巨大化したネットワークの維持に必死になり、かつてのソビエトのような崩壊に向かいそうですね。そう、軍事費と実情の経済がバランスを失った状態は、人件費と輸送コストと実際の郵便流通量に見合わなくなる関係と酷似していると思うわけです。

ちなみに、保険と貯金業務に関しては、ある意味政府としては大手銀行の更なる淘汰を狙っている以上、貫きたいでしょうね。債務の受け皿からの脱却は足かせではなく、むしろ政府の狙いでしょうし。というか、かつての小泉氏が掲げていた錦の御旗でしたね。

その前段階がペイオフ解禁だったのですが、郵便貯金は上限額という重石が載っていたため、競争力という意味では、これまで次元の違う存在だったものが、果たして営業という局面で、既存の銀行に対抗できるかどうかは、難しいでしょうね。しかし、国の赤字を金庫から抜かれない為には資産の大きさに関わらず、信用を前面に押す以外、対抗策は現在のところなし。郵政族が、結局上澄みをかすり取っていく骨抜き現象が、急速な民営化では確実に生起しますね。

保険に関しては、簡保の浸透は深いですから、意外に善戦が期待されます。問題は、新規開発商品がきちんとした代物になるかですね。

貯金事業は巨大化し結局は縮小と独立採算に追い込まれた人民解放軍、保険業務はWW2のドイツ国防軍(管理と商品=兵器は一流だが、無駄な中間コスト=整備が必要で、本来の実力を出せずに後退を余儀なくされていく)になぞらえてみたりしちゃってる軍事作家でありました。

とりあえず結論としては、時期尚早。地ならし以前に、現場のインフラが実情に追いついていない。そう言い切らせて頂きます。現場サイドに、赤字企業化というイメージが希薄すぎだよ、現在の母体である国家が赤字なのにね(笑)