北方領土の共同統治案と来てくれないプーチン | 軍事作家 橋本 純の反戦ブログ

北方領土の共同統治案と来てくれないプーチン

実は、昨日外出から戻ってこの件に記事書いたのに、エラーで飛びまして、階段転落事故(はみ出し雑記の読者じゃないと判りませんね、吸いません。と言うか、ここからのリンクが無かったですね。作っておきます)で肩が痛くていらついたので、破棄してしまいました。

中曽根さんの一昨日の発言にも、言いたい事あったんですけど、まあ正論だから(主旨に関してだけね)方っておきます。

問題は、共同統治ですよ。

旧ソ連時代には、絶対にありえなかった提案です。ロシアの民主化が生んだ妥協案と取るのが、大勢でしょうが、私はこれは実現させたほうが懸命な手段だと考えています。

領土と言う観念を、考え直すいい機会になるからです。

主権の存在をめぐって争う事の無いよう、つめるべき問題は山積ですよ、しかし、これがテストケースとして成功した場合、バレスチナ問題への提言に繋がる可能性が高いでしょ。

まあ、現実的には厳しいですけどね、イスラエルだけは。

しかし、北方領土についてだけ言えば、日本人とロシア人が共存するのは何の問題も無いでしょう、今でも自由に行き来して、あちらに家を持っている北海道の人もいますし。何より、密輸、密漁問題が非常にクリアになります。

漁猟権に関しては、対等区分でいいじゃないですか。ここで、独占意識が働くから、領土と言う観念が前面にでしゃばるんですよ。

竹島も、同じ感覚でいいと思うんです。韓国を説き伏せましょう。(なんか、意固地にこの案にこだわってますが、実はソ連崩壊直後に、私このアイデア考え、あちこちで主張してた過去があるもので、あはは)

まあ、理想と現実のギャップは理解していますが、もし成功すれば国際社会の理念を変える魁になるのは間違いないですよ。欧州の過去の共同統治と違って、経済大国二国間の対等統治なんですから。

こういった案を先に出してきたと言うことを踏まえて、プーチン大統領の来日が延びている理由を考えてみましょう。

まず、六カ国協議の問題があります。既にロシアは、北朝鮮の後見国家ではありません。しかし、主権を認めている国であり、協議においては北朝鮮側参戦国ですね。(冷戦時代ずっと否定していたのにね)アメリカの強行案には絶対賛成できない。

日本が、日米安保を組んでいる状況で、日本とロシアで会談し、アメリカを含む密約が交わされたかのような印象を抱かせるのは、ロシア政府にとって大きなマイナスです。

慎重になるのは当然ですね。

それにくわえて、小泉首相に対して口を滑らせた北方領土返します発言。(以前から主張している二島返還の事だと大きくコメントしたのは、側近に注意されたあとですからねえ)

次官級会議でも、北方領土交渉に発展が無いと、共同統治発言が出るまで突っぱねたのは、やはり政府内の調整が難航した証でしょう。

親日派だけでなく、日本にシベリア地区への資本導入して欲しいプーチン(議会は、まだ割れてます)にしてみれば、あまりにタイミングを早く来日すると、国内問題、衛星国家問題だけでも頭が痛いのに、余分な案件を増やす結果になるのが見え見えなのでしょう。

とりあえず、北朝鮮問題が先と井うのが、プーチンさんの思惑じゃないでしょうか。(いや、実際、先にして貰わなくちゃ困るのが、国際社会なんですから)

北方領土、ノーパスポートでのんびり旅行したくありませんか?

妥協と言うのも、政治の駆け引きの常套手段ですよ。

会議自体もまた、喧嘩腰ではなく平和裏に進むのが理想ですものね。